やしお

ふつうの会社員の日記です。

2009-01-19から1日間の記事一覧

マイケル・デイヴィス 『シューテムアップ』

映画でない何かに野心を選択その2。物語も登場人物もセックスシーンも全てが銃撃戦の面白さに奉仕するためのみに存在している、ととりあえず断言しても構わない。もちろん弾丸をスローモーションで見せるなんて真似はしない。

ピーター・シーガル 『ゲットスマート』

映画的な野心とは別の野心に真摯に突き動かされれば、かえって明快な映画が撮られることもある。映画そのものが要求する映画を見つめようとするアプローチは、優れた映画作家にとって有効であっても、そうでない作家にとっては悲惨な結果をもたらすだろう。…

ティムール・ベクマンベトフ 『ウォンテッド』

見る者を苛立たせずにはいない作中人物たち、なかんづく主人公の馬鹿っぷりを作中で徹頭徹尾、野放しにするという悲惨な事態は、最大限好意的に解釈すれば作り手が続編でこれを大きに相対化するため、ということになるが、常識的に解釈すれば作り手も馬鹿だ…

リドリー・スコット 『ワールド・オブ・ライズ』

結局、局所的にはともかく、大局的には他人の掌の上で躍らされていたのみで、自らの意図どおりには進んでいないにもかかわらず、それについての悔しさは別に表明せず、あっけらかんと幸福そうな顔で幕を引く主人公・レオナルド・ディカプリオのやっぱりどう…

ポール・ハンター 『バレットモンク』

この映画を貶す方法は無数にあるが、主人公・チョウ・ユンファが敵に捕らわれ、X字型に台へ張り付けにされて吊り下げられたまま、敵アジトの天井に走らされたレールに沿って、食肉工場の牛か何かのように運ばれて行き、敵の親玉・車椅子に座った老人の目前ま…