やしお

ふつうの会社員の日記です。

2012-09-16から1日間の記事一覧

磯崎憲一郎『世紀の発見』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22203904 ある妙な感覚や常識外れの思考や認識を、そのまま語る小説をもう面白いとはそれほど思えなくなってるんだ。原因と帰結、偶然と必然が逆転する奇妙で、しかし本人には全てが確実と思える感覚や、それに満ちた中…

柄谷行人『探求Ⅰ』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22204121 忘れることの話あれこれ。ある種の体系は、何かを忘れることで成立するという。例えば貨幣の神秘性を忘れて、それを所与のものと見做すことで古典経済学が成立する。そしてマルクスはまさにそこを問題にしたの…

深沢七郎『庶民列伝』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/22203712 いったん自分の世界がリセットされるような気持ち良さ。作中人物のこだわりと無関心が普通とはズレてて。えっそこスルー!? そこ気にするとこ!?って驚きが鮮やか。そしてその感覚が相対化されず地の文や文体…