やしお

ふつうの会社員の日記です。

2015-04-07から1日間の記事一覧

村上龍『カンブリア宮殿 村上龍×変革者』

http://bookmeter.com/cmt/46402042 最大限機能的な仕組み/ルール作りを考え抜いて、人や物や金を組織して事を動かしたって話を、地域復興から宇宙開発までいろんなバリエーション見せてくれる。よく「でも時代に合わなくなって早晩潰れるよ?」とシニカル…

佐々木敦『ニッポンの音楽』

http://bookmeter.com/cmt/45989683 佐々木敦は、作家や作品を最大限豊かに捉える批評家でも、ある一面から徹底的に分析する研究者でも、作品がどう成立しているのか実証的に把握する実作者でもなくて、とにかく広く取り込んでくウォッチャーなんだ。本書は…

小泉文夫『歌謡曲の構造』

http://bookmeter.com/cmt/45266016 戦後〜70年代の歌謡曲の、主に旋律の音階に関する概説。西洋の7音階と伝統音楽がぶつかった結果、5音階の47抜き長・短調や26抜き短調が生じて、和声重視の西洋音楽からは退屈で貧しく見えるけど、その音の間の広さを利用…

佐藤優『獄中記』

http://bookmeter.com/cmt/45149430 独房の中で国際情勢、政局、自身の状況、思想・哲学、宗教、拘置所の生活等々に関してかなり客観視して書かれていく。知識を得たいというより、物事の構造を正確に理解したいという著者の志向が広範に徹底されてどの分野…

大西巨人『神聖喜劇(三)』

http://bookmeter.com/cmt/45066148 フィクションが現実の出来事とどう戯れるかを見るのが楽しい。例えば2巻の解説者阿部和重なら正確な日付を軸にして触れ合うし、この神聖喜劇は引用を介して触れ合っていく。過去の他者の作品を自分の作品に招来すると必然…