やしお

ふつうの会社員の日記です。

2018-09-06から1日間の記事一覧

清水潔『「南京事件」を調査せよ』

https://bookmeter.com/reviews/74736329 南京事件は発生した当時「中国兵が市民になりすましている」という理由で一般市民を含めた殺害が指示されていた(その指示が文書として残っている)が、米軍機が日本の民間施設・民間人に空爆や機銃掃射での攻撃を加…

田中幾太郎『三菱財閥 最強の秘密』

https://bookmeter.com/reviews/73566297 タイトルが週刊誌っぽいというか陰謀論っぽいけど、内容は三菱系企業が定例の社長・会長の懇親会を通じて現実的にどういう影響を及ぼし合っているのかという話だった。資本関係もないのに、設立のルーツが岩崎家・三…

村上龍『音楽の海岸』

https://bookmeter.com/reviews/73566245 自己を正確にコントロールしながら周りの人物を使いつつ特定の人物を破滅に追い込む、しかし破滅させた側も大ダメージを負う、と言ってしまうとよくある話だけれど、この破滅やダメージは、経済的な側面や社会的な地…

神田秀樹『会社法入門』

https://bookmeter.com/reviews/73566206 会社って社会の中に存在するのが当たり前みたいに思えるけど、実際何なのかと思うと不思議な存在だ。その存在基盤を与えているのが商法から分離独立した今の会社法で、株主と会社の間のパワーバランスを調整したり、…

福井健策『著作権の世紀』

https://bookmeter.com/reviews/73565995 著作者と利用者の間で、どうしても感情の面(人格権)とお金の面(財産権)で衝突が生じてしまうので著作権法によって調整する必要がある。どっちにどれくらいの権利を持たせるのかという調節なので、正解があるとい…

伊東豊雄、中沢新一『建築の大転換』

https://bookmeter.com/reviews/73565707 ザハ案の国立競技場について、もともと明治神宮は内苑を百年かけて完成する森として設計して外苑に文化施設を配置するというプロジェクトで、当時の科学者や技士や市民が関わって作られたもので国立競技場もその一部…

清水潔『桶川ストーカー殺人事件』

https://bookmeter.com/reviews/71829534 サイコパスと言い得る人物に偶然狙われ、日常生活を破壊され命を奪われるに至る経緯と、組織防衛のため警察が事件を「無かったこと」にして捜査せず、さらに被害者や家族を攻撃する状況と、週刊誌記者が実行犯の居場…

中田行彦『シャープ「企業敗戦」の深層』

https://bookmeter.com/reviews/71829472 マツダがフォードと、日産がルノーと提携して経営者を受け入れたことで立ち直ったのと同じように、シャープもジャパンディスプレイと提携して日本連合になるより、鴻海と提携した方が良いのでは、と著者は述べている…

松原岩五郎『最暗黒の東京』

https://bookmeter.com/reviews/71829430 日清戦争前・産業革命前の明治東京のルポ。現在の観光地のイメージだと人力車は健康的で快活なイケメン青年が引くものだけど、当時は3割の車夫が虚弱者と老人で、遅く距離も走れないが安く、お金を恵んでもらって低…