やしお

ふつうの会社員の日記です。

ポール・ハンター 『バレットモンク』

 この映画を貶す方法は無数にあるが、主人公・チョウ・ユンファが敵に捕らわれ、X字型に台へ張り付けにされて吊り下げられたまま、敵アジトの天井に走らされたレールに沿って、食肉工場の牛か何かのように運ばれて行き、敵の親玉・車椅子に座った老人の目前まできて止まるという、一切物語にも通常の意味での娯楽にも奉仕しないシーンが、思いがけない丁寧さで撮られている――何せわざわざ複数のショットで構成されている――意味不明さのために、この映画を許そうと思った。