やしお

ふつうの会社員の日記です。

岩槻秀明『図解入門 最新 気象学のキホンがよーくわかる本』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/7447506

わかりやすい。普通の教科書だと一度説明したことは再度登場した場合でも「読者理解済み」として説明を省くところを、本書では冗長さを厭わずに説明してくれるし、説明を省く場合は参照すべきページを用語の隣に括弧書きしてくれている。それと月並みだけど図表を多用されるのは理解し易い。著者が従来の教科書に対して「もっとこう書いてあれば分かりやすいのになあ」と思っているところを実現したんだろう。ただ助詞の誤植がやたら多いのがちょっと。

 手紙や会話での時候の挨拶は、お互いが了解可能なものでなければならない。時候の挨拶の効果は、相手に「この人は自分と共通理解を持てる人間だ」と思わせて安心させることに一つあると考える。
 しかるに私は時候の挨拶を度を超えて充実せしめたいと思う。「涼しくて過ごし易い」、「残暑が厳しい」などに止まらず、地上付近の気圧配置から上空の温度分布、地形による影響等々を不必要な詳細さで語り始めて相手を不安のどん底へ陥れたいと願うものである。そのために気象の知識を手にいれんと欲するものである。