http://book.akahoshitakuya.com/cmt/10491793
未見/無知を恥ずかしく思うような映画や映画にまつわる色々を教えてもらえて有益だったのは確かなのに、こう、読んで唖然とするような、新鮮で刺激的な驚き――例えば『監督 小津安二郎』で具体的な事実を積み上げて語られた階段の不気味さ等々――を本書が与えてくれないのは、自分が蓮實重彦に慣れ始めているからというより、きっと単に紙幅が足りないだけなのだ。それで特に短い2章の各節が、映画の細部への言及を除いてほとんど似通っているのね。もっとも細部を語る以外に何かできる事があるのという疑問はあるにしても。
- 作者: 蓮實重彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
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