http://book.akahoshitakuya.com/cmt/18819329
上巻で鳥口、関口⊂京極堂でずーっと話をしていた形が、今度はもっと人数を増やして再現される。どれほどバラエティに富んだキャラクターを投入して人物を増加させても、基本的に全てが京極堂の思考に収斂するように存在する以上、会話はひたすら京極堂のモノローグになる。人数の増加がむしろ、さらにモノローグ性を際立たせる。作者が知らず知らずこのスタティックで退屈な形に落ち込んでいる、なんてことを言いたいんじゃなくて、上巻からさらに過激さを増して強化されているんだということ。崩壊のための準備? 予感させつつ、下巻に。
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/06/15
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (39件) を見る