やしお

ふつうの会社員の日記です。

笠智衆『大船日記』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/31016544

スタジオシステム(制作会社が監督、役者、技術者を抱え込み量産する体制)が日本に生きてて、ちょうどサイレントからトーキー、モノクロからカラーに変わる時代の生活を役者として見た人の話が聞けるのは面白い。小津安二郎を一貫して先生と呼び、「雲の上のような人」、「先生の演出をなるべく理解し、その通りに演ずることが、作品に貢献するただ一つの方法なのです」と最大限の尊敬をもってほぼ全ての小津作品に出演した人が、小津が亡くなるところで「先生と僕は、ひとつしか歳が違いません。先生がひとつ上だっただけです」と言う、この関係。

大船日記―小津安二郎先生の思い出

大船日記―小津安二郎先生の思い出