http://book.akahoshitakuya.com/cmt/31285106
以前の著作から恋愛や親孝行、性などについて心理学的な視点から説明、通念を転倒させていた著者だったが、本書の半分を占める修士、博士論文にその理論体系がまとめられている。フロイトを始めとした研究者たちの論を根本から疑い直すこと、人間の生物学的な条件から出発すること、最もシンプルに説明すること……といった態度を一貫させて、彼の理論体系を支えている。その中で恋愛や自殺には抑鬱症的なものとマゾヒズム的なものとがあって、例えばいきなり自殺する人と死ぬアピールして死んじゃう人の差がどこからくるのか等見せてくれて面白い。
- 作者: 岸田秀
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 1980/10
- メディア: 単行本
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