やしお

ふつうの会社員の日記です。

黒沢清『恐怖の対談』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32365337

ホラー映画って何、映画における幽霊って何という黒沢清の思考を読みながら、じゃあ叫以降、トウキョウソナタ、贖罪、リアルと幽霊がいない作品が続くのは何だろ。本書は叫以前の対談集なので直接的な言及はない。ただ、物語を突き詰めると世界と個人の対立が生じてどちらか滅びるみたいなこと言ってて、そこを追求したのがあの非幽霊作品群なのかもしんない。あと、一つのカットは現実に存在した時間の持続であってある絶対的な単位で、その持続を決めるのは監督に許された不可侵の権利だからワンカットにこだわらざるを得ない、って話は心震える。