やしお

ふつうの会社員の日記です。

柄谷行人『批評とポスト・モダン』

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80年代前半辺りの論文・エッセイ集で、「一定の時期に書いたものを残らず本に入れるという方針をとっていたため、ろくでもない雑文が収録されていて、つねづね厭だったから」『隠喩としての建築』共々絶版にしたと95年に言ってるけど、テーマを絞ってない分当時の興味の方向と視点が見えて面白い。方法化・問題化すると消えるような矛盾がある、西欧の批評とやり方だけ真似してもコンテキストが違うから有効じゃない、そうした矛盾に誰がどう小説や批評の中で異議を唱えたか、あるいは閉じ込めて隠蔽したかという事例をいろんな領域で見ている。

批評とポスト・モダン

批評とポスト・モダン