やしお

ふつうの会社員の日記です。

エリック・ホッファー『現代という時代の気質』

http://bookmeter.com/cmt/48541156

革命→変化じゃなく変化が革命をもたらす/変化のない環境が人を保守的にする、変化過程は思春期と同型だから大人も中二っぽい言動を示す、有能だけど自尊心を満足できてない集団が生じると穴埋めにナショナリズムや大衆運動が熱を帯びる、知的エリートを自認すると権力志向になるし植民地支配の形に近づく等々が絡み合いながら話されて今でも社会を見るのに示唆的。体系化しないことで捉えるという指摘を訳者・柄谷行人がしているが、柄谷自身がそのタイプだからこそ訳出してる。解説で外的/内的自然という形でホッファーの論を捉え直して面白い。

現代という時代の気質 (ちくま学芸文庫)

現代という時代の気質 (ちくま学芸文庫)