やしお

ふつうの会社員の日記です。

中田亨『「事務ミス」をナメるな!』

http://bookmeter.com/cmt/49163889

ミスは人間がアホだから起こるんじゃなくてかしこすぎるから起こるんだ、ってとこから始めようぜ? ってド頭で言ってくれるとやっぱ(うおーっ)て盛り上がるじゃんね。だって思い込みや常識を一度転倒させて、そっから見える新しい景色から考えようって話だからわくわくする。で、人間の認知機能が高度だから、欠落を無意識に補完したりする、そこからミスが生まれてくるという認識に立つと、個人の技能よりシステムを改善しようという話になる。それで具体例を挙げながらミスの起こり易いポイント、防ぐテクニックや方針をあれこれ見せてくれる。


 これ、「ミスは個人の技量の問題ではなく、システムの問題だ」っていう認識は、組織に適用するだけの話じゃないんだよね。個人個人がこれを内面化できてるかどうかが重要なんだ。自分がミスしても「俺が未熟だからだ」「もっと努力しなきゃ」って反省したってしょうがない。自分で原因を分析して「この手順を変えると上手くいきそう」「マニュアルを整備して参照できるようにすれば次に迷っても適当にやらずに済む」って手段をとって、ちょっとずつミスを構造的に減らすように改善していく。これをプレーヤーである自分に対して、マネージャーである自分がやれるか、というのが大切なんだ。


 ふと「事務ミスをなくす」には、まず「タッチタイピングを覚えてもらう」のがいいかもしれない、という身も蓋もないこと思いついたよ……
 会社でよくメールの誤字脱字が多い人が、タッチタイピングを習得してなくて、手許と画面を視線が行き来して変換ミスやミスタイプを見逃すから……


「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)

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