やしお

ふつうの会社員の日記です。

フォークナー『響きと怒り(下)』

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精神障碍者の三男→気が半分狂ってる長男→クズ野郎の二男、と視点人物が推移していったから残りは4兄弟の長女かなと思ってたら召使の黒人老婆に移ってびっくり、でも確かにこの人は全部を見てる人なわけで、しかもものすごく鮮やかに描かれてく、もう動作といい服装といい、あの牧師の説教の場面といい溜息しか出ないような鮮やかさで最後はまた三男に戻って絶叫が空間に響き渡るという。長女が視点人物にならないって語りのレベルでの出来事は、長女が出奔して場からいなくなることと平行してる。語りもお話も両輪で本当に楽しくて気持ちがいい。

響きと怒り (下) (岩波文庫)

響きと怒り (下) (岩波文庫)