やしお

ふつうの会社員の日記です。

山口仲美『犬は「びよ」と鳴いていた』

http://bookmeter.com/cmt/58707797

日本語の擬音・擬態語の形態や歴史的な変化の話。既存表現とダブって新語が登場すると、どっちかが消えるか別の意味に転出する、という基本的な認識があるみたい。びよびよ鳴いてた犬がわんわん鳴くようになったのは野犬から飼い犬に移ったからで実際に鳴き方が違うのを反映してるって指摘もあって楽しい。前半で現代の用法も見ていて、漫画が用例に留まる形でのみ紹介されていたけれど、漫画って視覚効果と併せて鮮烈な擬音・擬態語が常時要求されている世界で、かつ消費者が多いので普及しやすいから、むしろ影響を与える側にいるのかもしれない。

犬は「びよ」と鳴いていた―日本語は擬音語・擬態語が面白い (光文社新書)

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