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「最悪戦争になっても勝てる」とベースで思ってると、「なんとしても戦争回避」というより「できれば回避」になって、要所要所の判断が緩い方へ傾いて最後は日中戦争に突入という。回避があり得たいくつもの地点を指摘して、当時の状況や体制、空気感を丁寧に示して、結局どうして回避側へ行ききれなかったのかを見せてくれる。最後にWW2下でひたすら政治的に曖昧な態度で参戦を回避しきったスペインに軽く触れて、戦争で膨大な人的被害を出さずにすむ光景の例も見せて、「でも今の日本になれたし戦争もしょうがなかったよね論」を否定している。
日中戦争への道 満蒙華北問題と衝突への分岐点 (講談社学術文庫)
- 作者: 大杉一雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/08
- メディア: 文庫
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