やしお

ふつうの会社員の日記です。

桐野夏生『メタボラ(上)』

https://bookmeter.com/reviews/77451130

桐野夏生を読んでいて気持ちいいのは、がちがちにプロットが構築されているわけじゃなくて、行き当たりばったりで出来ているというか、視点人物がある状況や人物にぽんと出会って、それに対処していくんだけど、その過程で各人物の性質や考え方がにじみ出てくるし、事態もそれによって駆動されていく。それって現実もそういう風だから、リアルに見えてくる。特に「メタボラ」は新聞連載だったからその感じが強いのかも、と思った。

メタボラ(上) (朝日文庫)

メタボラ(上) (朝日文庫)