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日本の現代史で最大の宗教弾圧、大本事件のノンフィクション。大本の教祖 出口なお・王仁三郎に比べて知名度の低い、2代教主・出口すみにスポットライトを当てた点に特色がある。6年以上に渡って収監されても、警察署長や看守を「うちの人」と思い、同房者には慕われ食事を分け与える、裁判長には答弁を感心され、刑事局長に「あれは傑物」と言わせたという。魯山人がすみの書を「天衣無縫」「ああいう天才は現代には一人もない」と語り、人柄を「実にいいおばさん」と評している。開祖に近い宗教家はやっぱりすごい、という気持ちになってくる。
- 作者:圭一, 早瀬
- 発売日: 2011/03/29
- メディア: 文庫