やしお

ふつうの会社員の日記です。

早瀬圭一『大本襲撃』

https://bookmeter.com/reviews/95035178

日本の現代史で最大の宗教弾圧、大本事件のノンフィクション。大本の教祖 出口なお王仁三郎に比べて知名度の低い、2代教主・出口すみにスポットライトを当てた点に特色がある。6年以上に渡って収監されても、警察署長や看守を「うちの人」と思い、同房者には慕われ食事を分け与える、裁判長には答弁を感心され、刑事局長に「あれは傑物」と言わせたという。魯山人がすみの書を「天衣無縫」「ああいう天才は現代には一人もない」と語り、人柄を「実にいいおばさん」と評している。開祖に近い宗教家はやっぱりすごい、という気持ちになってくる。

大本襲撃―出口すみとその時代 (新潮文庫)

大本襲撃―出口すみとその時代 (新潮文庫)