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闇市で喧嘩に明け暮れてヤクザになり、さらに同和団体トップとして君臨した男と、貧しい漁村に生まれ唯一スーツ姿を見た銀行員に憧れ、高卒で都市銀行に入り支店長にまで出世した男が、ある種の信頼関係で結ばれて大金を動かしていく。ちょっとエモいと言えるかもしれない。一方的に反社勢力が銀行や行政を喰いものにしている、といった単純な話ではなく、お互い利用し合う関係になっている。同和団体支部長 小西邦彦は、ちょうどその間のクッション材として利害調整で機能し、三和銀行の行員 岡野義市は銀行と小西のパイプ役として機能していく。
読みながら「ドン」という役割ってこういう感じなのねと思って、↓を書いた。
「ドン」がネットワークのくびれで機能する - やしお
同和と銀行 -三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (講談社+α文庫)
- 作者:森 功
- 発売日: 2010/09/21
- メディア: 単行本