やしお

ふつうの会社員の日記です。

武光誠『知っておきたい日本の神話』

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どの神がどの神の子供で、その神はこの神に敗れたなどの神話は、神話が整理された時点の権力者(天皇家)の正統制の保証や臣下の関係、一族の勢力関係などを反映している、ということがよく分かる。古事記日本書紀などに取り込まれなかった神々もいれば、一部地域で広まった神などもいて、神社というのは中央集権的な体制とは相性が悪そう。その意味では(本書とは関係ないけど)明治~第二次大戦の一時期に国教とされた体制の復活を目指して中央集権化をはかる神社本庁の姿勢は、やっぱりもとの神社の精神とはかけ離れているのだろうと思った。