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ガチガチかと思いきや結構自由なのね。漢語の合間にひょいと擬音語・擬態語を入れてきたり、「堕天使」(悟浄出世p.131)まで出てきた時はびっくり。沙悟浄がキリスト教を知っている驚き。しかもあっさり流すし。司馬遷が史記を書くにあたって人物造形について悩むところ(李陵p.27)は実体験かなとか、現在の全てを知り尽くして過去も未来も計算できる魔物の話(悟浄出世p.152)はラプラスの悪魔かなとか色々。もし夭逝しなかったらどんな方向に行ってたんだろう。名人伝みたいに「小……説……?」と忘れ果てるのだろうか。
- 作者: 中島敦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 1968/09/09
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