http://book.akahoshitakuya.com/cmt/9863342
こんな見方も可能なのねと新鮮。批評として読むとあまりに作品の細部を掬えていないという事になるけれど、(訳者はともかく)フロイト自身は諸作品を理論の例証として用いている事に意識的だ(至る所で「これじゃ不十分」という認識が語られる)から信用できる。テクストを隷属させて浮かび上がらせた体系が面白ければそれで良いとする公理主義的姿勢。批評ではなく理論の説明。ところで最後の訳者の解説が長い上にほとんどただの要約なので退屈で、さらに訳者後書きでも要約が載っているという念の入れよう。空気が読めないタイプなのかしら。
ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの (光文社古典新訳文庫)
- 作者: ジークムントフロイト,Sigmund Freud,中山元
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/02/09
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (8件) を見る