やしお

ふつうの会社員の日記です。

笹岡隆甫『いけばな』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/15169042

著者/編集者個人の方向性もあるにしても、新潮新書じゃなくて講談社現代新書あたりで出してくれたらなあとがっかり。いけばなをダシにした手垢まみれの日本文化論じゃなくて、徹底して実証的で具体的な(たとえ散漫に見えても)いけばなって何してんの、を読みたかった。抽象化や相対的な位置付けの作業は読み手に委ねてくれれば。著者自身が型無しはダメで型を修得した上での型破りを目指すべき、と語っている(p.183)が本書はまだ型通りで退屈。40年後のこの人がいけばなのやり過ぎで常識とズレた認識に到達するのを見てみたい。

いけばな―知性で愛でる日本の美 (新潮新書)

いけばな―知性で愛でる日本の美 (新潮新書)