やしお

ふつうの会社員の日記です。

佐藤優『国家の罠』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/39108514

「あなたはプライドが高い」と西村検事に言われて「プライドなんてない」と答えてるけど、両方正しいんだろうな。私は○○の専門家だ、私は優秀だといった自意識で自己を支えて傷つくと自己防衛で怒り出すような、浅いアイデンティティへの固執を普通プライドと呼ぶけど、その意味で佐藤にプライドはない。でもそんな諸々を剥がしきって残った何かを無条件で確信する、その確信の強さをプライドと呼ぶなら、極めてプライドの高い人だ。歴史性・社会性の面でフラットに考え抜いて見出した役割があれば殉ずるという信仰の固さにおいてプライドが高い。

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)

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