https://bookmeter.com/reviews/96952368
国道16号線を軸に、地理・歴史・文化・産業など様々な事象を統合して語る本。「反証も挙げながら妥当性の高い帰結を採用して理論構築していく」という営みではなく、「ストーリーを補強できる事実やデータのみをピックアップして並べていく」という非科学的なスタイルで、その意味では中沢新一の『アースダイバー』に近い(中沢新一の方が一日の長があり、よりダイナミックだが)。著者自身もあとがきで「妄想」と書いているが、その通りだと思う。でも「だからダメ」というより、そこを割り切って「無謀な断定」を楽しめばいい。
- 作者:柳瀬 博一
- 発売日: 2020/11/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)