やしお

ふつうの会社員の日記です。

瀬木比呂志『絶望の裁判所』

https://bookmeter.com/reviews/105569711
元裁判官の筆者が、裁判所組織の中で人事権をテコにした裁判官の一元支配の構造を解説する本。憲法76条は「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。」とあるが、現実には「最高裁事務総局に拘束される」という。当初裁判員制度の導入に否定的だった裁判所が急に積極姿勢に転じたのは、制度によって刑事系裁判官の権益拡大に資するという判断から、という指摘は面白かった。