やしお

ふつうの会社員の日記です。

すが秀実『1968年』

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中核派を始めとする新左翼は、ベースの価値観がナショナリズムナルシシズムで成り立ってた、という話はすごく腑に落ちるというか、現在の自称保守派と似てる。それを真正面から面前で批判したのが、1970年7月7日の集会での華青闘(華僑で構成された新左翼団体)で、その批判に衝撃を受けて新左翼は変容していったし、その後の偽史・オカルトブームやサブカルチャー、マイノリティ運動にも繋がっているという。中野重治の小説「村の家」を通して天皇制と共産党吉本隆明の「転向論」位置付けなどを浮かび上がらせていくパートが楽しかった。