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短い作品だとこちら側から向こう側へ行って終わりの形が多いけど、やや長いもの(双子の星、貝の火、ひかりの素足、銀河鉄道の夜)は行って戻ってくる話になってる。ただし可逆的ではあり得ない、どうしようもない喪失を被って(双子の星以外)。ホモイは目を、一郎は弟を、ジョバンニはカンパネルラを失う。でも周囲の大人達の喪失に対する反応が異なる。ホモイ父は回復を語り、山男たちは黙して宙吊り、父パネルラは喪失を確定させる。ほぼ執筆順でこうらしいけど、希望の放棄というより喪失をそのまま受容するラディカルさへ進んだっぽくて好き。
- 作者: 宮沢賢治
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1969/07/19
- メディア: 文庫
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