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囲碁界の小松左京みたい。書や漢詩を作りマルクスも読み政財界とも付き合い、名人戦を作り上げて後進の育成も日中韓通して全力を傾けつつ、棋士として第一線で活躍。そして全ては碁のためと言い切る。努力して厭きない才能を持ち、本人の資質と興味の先がちょうど一致するといった条件が重なってこういう人が出現する幸福。書名の「勝負と芸」に関しては、目の前の勝ち負けにこだわるか、最善手を求めて芸を磨くかで言えば後者を優先している、勝ちは芸の向上に従っておのずと実現するという見解が述べられていて、たぶん生き方の方針がそうなんだ。
- 作者: 藤沢秀行
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1990/01/22
- メディア: 新書
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