http://book.akahoshitakuya.com/cmt/41660399
お家騒動が幕府に露見するとお取り潰しになる、という通念を丁寧に訂正する本。幕府だってレッツ改易!って気分じゃなくて、頑張ったけど騒動が収束せずに仕方なく取り潰してた、という経緯。江戸時代初期は大名の家臣が幕府に直訴してくるので無視できずに取り上げてただけだし、中期以降は主従不和は取り潰しの方針に変えたけど基本は「自分で何とかして」の方針で、いきなりおおっぴらに介入せず、これは老中の気持ちだょ、って形で内々に指示してた。武士の主従関係の価値観と制度、当事者の内在的なロジックの変化の過程を見せてくれて楽しい。
- 作者: 福田千鶴
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 新書
- クリック: 18回
- この商品を含むブログ (16件) を見る