やしお

ふつうの会社員の日記です。

明智カイト『誰でもできるロビイング入門』

https://bookmeter.com/reviews/89506130

ロビイングって、業界団体がお金の力を背景に利益誘導をしていく漠然としたイメージがあったけれど、本書が描くのは社会的弱者や見過ごされがちな課題をいかに官僚や政治家に届けて政策に反映させていくかという手法や手段の話だった。手付かずの社会課題があれば、別に当事者や専門家でなくても勝手に団体を立ち上げて代表に収まれば、政界・官界で「その問題に関してはこの人が代表」と窓口になれて政策に関与できる、というのはちょっとハックみたいで面白いなと思った。


 選挙やデモとは違う形での国民の要望の反映のさせ方で、民主主義にとって重要な選択肢だ。
 単に「困ってる、助けてくれ」で官僚は動いてくれない(動けない)ので、解決策の実績を小さい範囲で作って、大手メディアで課題を取り上げさせて、といったお膳立てが必要になってくる。