やしお

ふつうの会社員の日記です。

結婚してほしいらしい

 母親から「婚活のことも考えてみてはどうですか」というメールがきた27歳の春。
 しかし時代はもっと進んでいるのである。婚活などもう古い。23,4歳のころに婚活についてはすでに考え終え、しばらく前は独身男性で養子をとれないものかと考えてあきらめ、今は老後のことを考えているのである。
 正確に言えば、不採算部門として身売りor取り潰しにあってリストラ対象にされ、再就職を試みるもことごとく落ち、コンビニでバイトを始めたものの要領が悪く、高校生や大学生のバイトが陰で「あいつ使えねえ」と言っているのを知らないフリしながら、生きていって、そうした働き口すら徐々に失って死んでいくというイメージをなるべく切実に具体的に持つように訓練している段階である。はっきり言って時代はかなり進んでいるのである。


 文面を見ると、どうも恋愛経験皆無と思われているようだ。もっと言えば童貞と思われているようだ。しかし母親に「経験あるんだよね〜」と言うなどあまりに気味が悪いので、さしあたって花粉や気候についてのメールを返すことにする。