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WASP:イギリス系プロテスタントが主流だったアメリカで、1860年代くらいから非WASPの流入が増えたのに対抗して反ユダヤ・反カトリックが始まって、1920年代あたりに差別のピークを迎えて、60年代にカトリック初の大統領ケネディが誕生した付近で収束する(というか今度は非白人が増大したのでユダヤ・カトリックを取り込んだ)という話で、そのあたりのWASP保護・非WASP差別文化を見せてくれる。白人至上主義のオルトライトが最近目立ってるけど、ちょうど100年前の差別の様相を見てみれば見通しもいいかなと思って。
同じ白人の中でもプロテスタントと非プロテスタントで差別があって、さらに同じプロテスタントの中でも監督派が一番上流で、といった差別というか階級意識があるという。今のオルトライトも白人至上主義といいつつ反ユダヤ主義も掲げているとのことで、たぶん内部ではさらにWASPが上とかあるのかもしれない。
欧米人は日本人より自己主張が強い、とひとからげに言っても中を見れば多様で、アメリカ一国の中でもいろいろいて、WASPは中でも日本人に近い行動様式になっているという。目立たないことを良しとするという。
ワスプ(WASP)―アメリカン・エリートはどうつくられるか (中公新書)
- 作者: 越智道雄
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/09
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