やしお

ふつうの会社員の日記です。

岩佐淳士『王室と不敬罪』

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タイは民主化すると利権政治になってしまい、それを倒すにはクーデターに頼らざるを得ず、今度は軍政になって民主化から遠ざかる、という「利権政治か軍事政権の2択」を選ばされる状況になっている。その上、抑制的で政治権力から中立であろうとした国王(プミポン)から利己的な国王(ワチラロンコン)に代替わりした結果、国王と軍政が癒着し、軍政が固定化してきている。この背景に、農村人口が多いが格差が大きく稼げていない、だから農村部が大票田になり利権政治を選挙で倒せなくなる、というかなり解決が難しい状況がある。