やしお

ふつうの会社員の日記です。

篠田英朗『紛争解決ってなんだろう』

https://bookmeter.com/reviews/105393705
少し前に、ウクライナ侵攻に関してTwitter上で、著者の篠田英明氏を「現実の戦地・政治をリアルに感じ取ることのできない学者」と誹謗した橋下元府知事が、「この人は現場経験あり過ぎるだろ」と総ツッコミを受けていた。この人の本を何か読もうと思って最も近著である本書を買った。「複数のレイヤーで原因は存在する」は例えば、プーチン個人が悪い、プーチン独裁を許したロシア国内の体制が悪い、侵攻を止められなかった国際社会が悪い、のいずれも矛盾なく同時に成立するし、同時に見ないといけない、という話になっている。


「初学者向けの教科書」という位置付けで、とてもコンパクトに全体像が分かる。概念や名前を知ると「ああ、あの現象ってそういう類型化されるのね」と分かって自分の中で定着されて嬉しい。著者の実体験や具体例・実例がメインの本を今度は読んでみたい。