やしお

ふつうの会社員の日記です。

メリメ『メリメ怪奇小説選』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26391044

ドン・ファン異聞」、序盤で登場した女が終盤で名を変え、令嬢から尼僧に姿を変えて再登場するとき、主人公との接触を果たす振る舞いがハンカチの落下から数珠の落下として反復される。こういうの下らないって言われればそれまでだけどぼくは大好きなんだよ。大好きで言えばメリメって悪女、というか情熱や愛憎がすごすぎて狂気すれすれの女のモチーフが好きで仕方ないんだろうなとは思ってたけど、「ヴィーナスの殺人」でついに銅像として登場してきたのは爆笑した。メリメにはこの調子でがんばってほしい。(もう死んでるけど。)

メリメ怪奇小説選 (岩波文庫 赤 534-4)

メリメ怪奇小説選 (岩波文庫 赤 534-4)