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ある映画や監督がどういう文脈に収まるかってことを語ってくれるのは本当にうれしい。例えば50年代のハリウッド衰退の要因として、赤狩り、テレビの興隆、亡命作家の帰国を挙げる、って話までは誰でもできたとしても、そこから具体的な映画、シーン、音楽、監督・撮影監督・美術監督(誰がどこへ移って何を撮ったかとか)、映画会社の、映画史的な視点で見てどう捉えられるかって話がされていく。そうした話をひたすら実証的にできるっていう人がいったい世界に何人いるんだろうかと思うと、極めて貴重なものを読んでるって気になって震えてんの。
映画はいかにして死ぬか―横断的映画史の試み 蓮實重彦ゼミナール
- 作者: 蓮實重彦
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 1985/08
- メディア: 単行本
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