同性婚が認められて、別にセックスするわけじゃない、友だち同士で結婚する人たちがどんどん出てくればいいな。
そして結婚は、性愛ではなく、社会制度でしかないという通念が広がればいい。必要があれば別途、神社でも教会でも当人同士でも愛を誓えばいい。
結婚すると、税金や社会保障で優遇されたりするらしい。相続とかもしやすいのかもしれない。あと小さい子供を養子にもらうのも独身よりずっと簡単みたい。
もともと人間は本能で男女がくっつくわけじゃなくて、壊れちゃった本能を補うために、社会通念や制度設計で男女がくっつく方向にインセンティブを働かせてくっつかせてるだけだ。（という理解は主に岸田秀に依拠している。）だから、そういうおトクは男女で結婚しないと得られない仕組みになっている。
でもさいきんは、男女だけなんてずるい、同性でもトクしたい！ という風潮だ。
それっておかしくない？ 同性でも独身でもトクさせろ！ って言いなよ、という気はする。性愛と結び付けて考えるなら、同性愛者だけでなく無性愛者だっているし、定義できないくらいいろんな形態がある。性愛と結び付けなくったって、平等な制度設計にしようよ、と言うのが筋じゃないか。
マイノリティの権利拡大！ ってマイノリティの中のマジョリティが大声出して、マイノリティの中のマイノリティを無視するなんておかしい。
そんなわけで、とりあえず同性婚は賛成してもいいけど、そのあとそのさきで、結婚という制度が無化されるのを見つめた上での賛成なんだ。
それで、男女がくっつくインセンティブが減って少子化進行、人類滅亡。ってことにはならないんじゃないかと思ってる。
制度的な不平等でおトクをエサにするのやめれば、かえって子供産むのを阻むハードル（お金がないとか相手がいないとか育てる時間がないとか）を本気で下げてかなきゃマズいぞってなるかもしれない。
こういうの、具体的なデータもなしに言っててもむなしいね。
水槽の中の社会実験を観察して楽しみたいわけじゃなくて、その中に入って泳いでみたいんだよ。自分のふるまいや考えがどんな風に変わって、変わらないのか、体験してみたい。
