やしお

ふつうの会社員の日記です。

中根千枝『社会人類学 アジア緒社会の考察』

http://bookmeter.com/cmt/55902744

同著者の『タテ社会の人間関係』は、場と資格の二軸で日本は場重視の社会、って前提からいろんな特徴を説明する話で、途中式の省略が激しくて検証するのが大変だったので、ひょっとして本書はその辺他のアジア諸国とも対比しながら詳細に論じてるのかもと思って読んでみたけど、そういう本じゃなかった。社会人類学ってこういう学問だよって説明と、場/資格の概念にはこだわらずにアジア各国の血縁構造やそこから来る人間関係の感覚を説明してた。もしかすると著者自身が、前提を限定して体系を構築する、というタイプの人じゃないのかもしれない。

社会人類学―アジア諸社会の考察 (講談社学術文庫 (1540))

社会人類学―アジア諸社会の考察 (講談社学術文庫 (1540))