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マグロの刺身は構造的にサラダ、とか言い出すからやっぱわくわくする。世界各国の料理の技法や道具や名称について具体的に、何が共通でどこが共通じゃなくてその理由は何でどこまで抽象化できるか試して、その果てに「料理の四面体」っていう、九鬼周造の『「いき」の構造』みたいな立体を提示、最後にぐるっと回って四面体から料理がどんな景色に収まるか見せるっていうアトラクション。料理を暖炉で発達させた西欧と鍋に集約させた中華とか、料理に切ることを含めるアジアと火の使用しか入れない西欧とか、その例証をたくさん見せてくれて楽しい。
- 作者: 玉村豊男
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 文庫
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