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前半が中国→ベトナム→カンボジア→日本と脱北者を逃がす仕事(成功例と失敗例)の話、後半が中国の地方で8ヶ月間の拘置所生活の話で、どっちも想像したことすらない話ですごく面白い。拘置所は厳しい面とものすごく緩い面が入り交じって、不条理な小説みたいだけどこれが現実なんだ。拘置所で中国人に「以前韓国人がいた時は、知人でも身内でもない地元の韓国企業の社員が『同胞の苦境だから』と訪問・差入れしてたのに、日本人は家族や外交官以外来ないのは冷たい」と指摘されるエピソードが、国民性の違いが分かって印象的だった。
- 作者:野口 孝行
- 発売日: 2013/10/10
- メディア: 文庫