やしお

ふつうの会社員の日記です。

山崎豊子『沈まぬ太陽(4)』

https://bookmeter.com/reviews/96229468
本業と別に不動産業やホテル業をやるというのは、この時代の日本企業の「あるある」かもしれないし、まして航空会社は観光業とも密接につながっていて無関係ではない。しかしここまで子会社を使って「世の中の利益でも、会社の利益でもなく、純粋に自分や仲間内の私腹を肥やす」をやれるのはすごい。ガバナンスが働かずにそうした存在が組織内でのさばるのは、それだけ金に余裕があった(国策企業だった)ことに遠因しているのだろうか。内部の自浄作用も期待できず、外部から人を入れても内部の協力が得られない、改革のしようもない息苦しさ。

沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) (新潮文庫)

沈まぬ太陽〈4〉会長室篇(上) (新潮文庫)