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お互い高い能力を持ちながら、信念を貫いて組織の中で苦しい立場で耐える主人公と、主人公と袂を分かって組織に迎合しながら出世していくライバル、という対比は、まあやっぱ「映える」って感じはするし、読んでて楽しい。後ろめたさや憎しみが入り混じりながらお互いがお互いを見ているというのは「クソデカ感情」に該当するのだろうか。著者はそういう関係性が本当に好きなんだろうなと思う。キャラ造形の主軸はそうだとしても、それを支えている他の人物や背景(家族や組織、国など)のディテール自体もやっぱり面白い。
- 作者:豊子, 山崎
- 発売日: 2001/12/26
- メディア: 文庫