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主人公がパキスタン(カラチ)→イラン(テヘラン)→ケニア(ナイロビ)と、西へ西へと左遷されていく。その辛さ・悲しさを描くのがストーリー上の主眼かもしれないけれど、あの時代の中東やアフリカの地で、主人公(航空会社社員)だけでなく商社マンなどの日本人の活動や生活を見せてくれて面白い。「そもそも路線がない・仕事がない国に社員を異動させる」っていうの、ダイナミック過ぎて笑う。金に余裕があった古き悪しき日本企業って感じ。今なら内部告発やSNSで炎上させる手段があるのに、ひたすら耐えててつらい。
- 作者:豊子, 山崎
- 発売日: 2001/11/28
- メディア: 文庫