やしお

ふつうの会社員の日記です。

中谷巌『マクロ経済学入門 第2版』

https://bookmeter.com/reviews/112037553
本当に「〇〇学入門」の名にふさわしい書物で感動する。世の中には著者が好き勝手に放言するだけで「学」の名に値しない本や、理論体系の全体像や前提の意味、適用可能域の示し方が不十分で「入門」になり得ていない本も多い。著者は「どの経済理論にも限界がある(現実そのものを完全に写し取り得た経済理論はない)」「経済学者は限界を認識しつつ控えめに主張すべき」「強めに・断定的に主張しないと事態は進展しないが、議論の相手の主張のバックグラウンドは理解しつつすべし」といった認識で、専門家として非常に誠実だと感じる。