やしお

ふつうの会社員の日記です。

竹中平蔵『経済古典は役に立つ』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/9584185

ハイエクケインズ批判は徹底している。ミクロ的基礎のないマクロ集計議論は意味がないとし、」、あるいはそのケインズにしても「嵐の最中にあって、経済学者に言えることが、ただ、嵐が遠く過ぎ去れば波はまた静まるであろう、ということだけならば、彼らの仕事は他愛なく無用である」。当たり前といえば当たり前ですが、(体系が無矛盾であっても)その体系が現象を十分に捉えられていない=有効性が低い点で批判する態度は物理学などに似ています。本書は竹中平蔵のすべき仕事ではやっぱりない気もしますが、でも面白かったです。

 竹中平蔵がどういうことを重視しているのか、というのは本書から浮かんできそうなので、そういうのに興味がある人にもいいのかも。

経済古典は役に立つ (光文社新書)

経済古典は役に立つ (光文社新書)