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性産業に取り込まれる女子高校生たちのルポ。著者は25歳で本書を書いていて、自身の経験も踏まえながら中高生と関係を構築・支援しつつ、内情や問題点を把握していて、本当にすごい。本人が家族・学校・行政に上手く頼れないせいだ、という単純な話ではない。「頼るコスト」が実は高くて(頼ると自由が奪われたり不利益を被る)、むしろ性産業の側がそのコストを下げてお金や住居を提供してしまうと、そちらに流れてしまうという構造がある。性産業が一種の「いつわりのセーフティネット」として機能してしまう実態があるという。
女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち (光文社新書)
- 作者:仁藤 夢乃
- 発売日: 2014/08/07
- メディア: 新書