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「第九」についての第5章、「トリスタンとイゾルデ」についての第7章の実作に即した実証的な話は興味深い。具体的にこういう効果を出すためにこういう作業をしなければならない、という話をもっといろいろ聞けたらなあとは思うものの新書だし仕方がないですね。でも「指揮者の仕事術」がリーダーとしての仕事術として一般論に展開されかける危うさにはハラハラさせられました。ギリギリ踏みとどまってる感。そういう作業は必要があればこちらで勝手にやるので、もうひたすら実証的に指揮者について語ってほしい。
いろいろ面白かったけれど「指揮者になるにはピアノとヴァイオリンを習う必要があるという本当の理由は、平均律、純正律、それに金管楽器などで活用される自然倍音列など、複数の異なる音律の音感と合奏法を身につけるためなのです。」なんかなるほどねーという感じ。
- 作者: 伊東 乾
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/01/18
- メディア: 新書
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