やしお

ふつうの会社員の日記です。

ロラン・バルト『ロラン・バルト モード論集』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/14809065

『モードの体系』という本のアウトラインや方法論や補完にあたる文章群で、本書自体にはあまり具体的な分析が出てこないのでそんなに刺激的な本ではないかもしれない。『モードの体系』を本書の前か後に読むのがよさげ。途中、昔は若者服/子供服など存在せず大人と同型の小さいサイズを着ていた(p.141)という指摘があり、柄谷行人の『日本近代文学の起源』で子供は昔から自明に存在したわけではなく、ある時期に「発見」されたとの指摘を思い出した。「人間的記憶のレベルに身をおいているから」(p.165)忘れているだけで。